2011年12月11日日曜日

狂ってて、馬鹿げてて、愛くるしい (目指せフォトショボディ)

こんな狂ってて、馬鹿げてて、愛くるしい映画がいままであったろうか!!映画「ラブ•アゲイン」の原題は、「Crazy,Stupid,Love」。まさしく原題の通りだ。若干邦題が重たくなってしまっていて残念なのだが、気を取り直して重たく考えず見てもらいたい。



ラブ・アゲイン

あらすじ:真面目を絵に描いたような40代のキャル・ウィーバー(スティーブ・カレル)は理想的な人生を送っていた。安定した職に就き、マイホームを手に入れ、高校時代の恋人だった妻との間には可愛い子供たちがいる。だが妻のエミリー(ジュリアン・ムーア)が男をつくり、離婚を考えていると知ったときから、キャルの“申し分のない”人生は脆くも崩れ去る。おまけに昨今の“独身市場”では、キャルのようにウン十年もデートから遠ざかっている中年男はヤボなバツイチとして相手にもされない。そんなある日、ひとりの夜を地元のバーで寂しく過ごしていたキャルは、30代の遊び人ジェイコブ・パーマー(ライアン・ゴズリング)と知り合い、舎弟のようになっていく。ジェイコブは妻への未練を断ち切れないキャルにもう一花咲かせてやろうと考え、キャルを未知の世界へと誘う。男慣れした女性を紹介し、男らしい酒の飲み方を手ほどきし、GAPでは手に入らないハイファッションを見立ててやった。しかし、柄に合わない恋愛ゲームに興じているのはキャルとエミリーだけではなかった。13歳の息子のロビー(ジョナ・ボボ)は17歳のベビーシッターのジェシカ(アナリー・ティプトン)に夢中になり、そのジェシカはキャルにぞっこん。そんなモテ男に変身を遂げたキャルだったが、心までは簡単には変えられなかった。キャルの思いはいつも振り出しに戻ってしまうのだった……。(MovieWalkerより)

フィリップ、きみを愛してる!」のグレン・フィカーラとジョン・レクアが監督であること、また「塔の上のラプンツェル」のダン・フォーゲルマンが脚本ということでかなりの期待大で観にいきましたよ。

主人公キゃルがいわゆるダメ男というわけでは決してない。誠実に女遊びをするでもなく、高校の時に出合った女性エミリーと添い遂げて可愛い子供まで恵まれているのだから、あらすじにあるようにまさしく申し分のない人生を送ってきたのであるし、それはそれは誠実に生きてきた男なのだ。しかし、そんなキャルに突然の妻エミリーの浮気と離婚という現実が舞い込んでくる。

キャルのせいかどうかは、問題じゃない。彼は彼なりに誠実でありつづけたんだと思うし、そしてエミリーもキャルがそういう人間であったからこそキャルを選んだのである。一体全体ほつれはどこから来たのか。幸せで順風満帆な状態がずっと維持できるかどうかといわれると難しいのかもしれない、一時の気の迷い、より刺激的な方へ流れていった妻の行動を責めるにも責めれないというもの。キャル自身もっと努力を続けていなければならなかったと自責の念を覚えても仕方ないが、キャルを責めることはできないんじゃないかなぁ。

いくら可愛い子供たちがいようとも、エミリーが離婚を考えるという選択肢を取ったことへの共感はできなくもない。彼女自身仕事もあるし、子供の為に離婚できないなんて時代錯誤もいいとこなのだろうかな。彼女もまた素直な女性なので、見つめ直し時間が欲しいと考えて納得なのである。私が選んだキャルという男を信じていたいのにという気持ちが反面見て取れるようでもあって。実際わかったもんじゃないんだけど、人のいい二人なので人がいい素直で誠実だからこそそういう選択を考えてしまうんだと思える。(つもりにつもった積年のすれ違いというやつなんでしょうかなぁわからないけれどもね)

とは、まぁ彼らが離婚への考えをつかんでしまうまでの解釈になるわけだけど。ここから努力が足りていなかったんだという自責の念に駆られてもおかしくなかったキャルがまさかのまさか遊び人ジェイコブと出会い、舎弟になって男を磨いていくというのが物語の足がかりなストーリーになる。

ヤリチンにモテのテクニックをスポ根ばりに叩き込まれていくのが痛快だ。大の大人のスポーツシューズ、マジックテープのだささは万国共通だった笑

遊び人ジェイコブは、びっくりするほどお盛んというよりは、どこかで恋を諦めている男だ。夜な夜な女をとっかえひっかえ、自分を磨く事と女を口説く事を生きがいに生きている。そんな彼がキャルをモテ男として成長させることになる。それはキャルが、恋を誠実に諦めない男だからじゃないだろうか。妻エミリーだけを信じていたいと思えるキャルをジェイコブは羨ましかったんだろうかなって思う。ジェイコブ自身、恋を諦めている反面、諦めてしまっている自分をどこか冷めた目で見てしまう節があるように感じられるのだよね。

物語そんな彼らを含めて巻き込んで、様々な登場人物の恋やら愛やらの感情が錯綜する。邦題から思い込まされがちな古典的な愛を取り戻すお話のように思うのではなく、恋も愛も、馬鹿げてて狂っててそれでも愛くるしいから、信じたいよねっていうお話に思うのである。(信じられさの否定をここまでむちゃくちゃ物語を描き込まないといけないのかってのは、若干思う)

彼ら2人がどういう着地点に付くのかは、ぜひ映画を観て味わって貰いたい。
キャルは、恋を愛を信じ続けることができたのか、妻エミリーを取り戻す事はできたのか?
遊び人ジェイコブは、ずーっと遊び人にままなのか?キャルとであって、そしてどこか諦めていた恋を信じ始める事ができるようになるのか??

着地点への広げた風呂敷のたたみ込みっぷりは、凄まじくて、裏切られる展開、こうくるのか?!やられたと思うことしばしばで、大声出して笑った。

「ブルーバレンタイン」ではげ散らかしてたライアン・ゴズリングがうそみたいだけど、モテ男遊び人イケメンジェイコブを演じるライアン・ゴズリングのフォトショボディに、びっくり可愛いエマ・ストーンの組み合わせの破壊力は抜群で、そこにスティーブカレルの中年親父感だったりのジュリアンムーア奥さん感だったり2人も素晴らしく生き生きしていて見るものの心をぐっとつかんで離さない。

終盤にかけての展開は、胸が熱くも痛くてね。感動もしますしほろっと泣けさえする。

ただすごい憤りを感じた点が一つ…

公開劇場が少なすぎるだろ!ぼけ!神奈川で上映してるのがセンター北のワーナーだけってひどい。ひどすぎる。都内でもシネマート新宿だけ?配給さんがんばってよー。もっとたくさんの人に観て貰いたいです。

そしていたたまれないのが、、もっとおしゃれします。見た目から努力できるところはしていかないとなぁと、あー胸が痛い。筋トレも。。

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