2011年10月14日金曜日

モテキだぁ!!!どろん★しゅしゅ

劇場版「モテキ」

鑑賞してきました。ちょ、久しぶりに書くよね。ま、雑文ね。

あらすじ:31歳の藤本幸世(森山未來)は、金なし夢なし彼女なし。派遣会社を卒業し、ニュースサイトのライター職として新しい生活を踏み出そうとしているが、結局のところ新しい出会いもないまま。だがある日突然、“モテキ”が訪れた。キュートな雑誌編集者・みゆき(長澤まさみ)、清楚で素朴な年上OLるみ子(麻生久美子)、ガールズバーの美人店員・愛(仲里依紗)、美貌のSキャラ先輩社員・素子(真木よう子)というまったくタイプの異なる4人の美女の間で揺れ動く幸世。「こんなの初めてだ……今まで出会った女の子と全然違う。冷静になれっ、期待しちゃダメだぁ……」モテキの波を越えて、幸世は本当の恋愛にたどりつくことができるのか……。


単刀直入に言いますが、楽しかったけど気持ち悪かった。冒頭ボブディランやら色々な引用に始まり、カラオケテロップまで仰々しいような過剰演出もこれはこれでわかりやすく音楽を楽しめるという意味ではPVだと割り切れてしまえて新鮮かつ面白かった。音楽のチョイスは、知らない曲も多かったけど、楽しんで聞けた。死にたい死にたい叫んで突っ走りたくなった。

サブカルが終始撒き散らされてる所も中々、ツボでTwitterやらPerfumeと一緒に陽気に踊るのもナタリーやらアイスクリームやらの編集者ってのも進撃の巨人も女王蜂やら在日ファンクやらもね。まだまだあったかな、心くすぐられましたよ。まぁあの彼のTwitterのフォロワー数は絶対ありえないにしてもね、フェスとかフェスとか、雰囲気いいなー。いったことないからわかんないけどさ。

楽しんだ面は、そんなところでしてねー。本題だよ!!気持ち悪かったところ…

モテキのドラマ版をみていないので、ドラマ版で補ていた部分があるのかもしれないのは正直わからないのだけど。

モテキって聞いて楽しみにしてしまっていたのが、好意の延長にあるあの子が俺のこと好き!?え、あんなことやこんなこともできちゃうの!!みたいな盛大な性欲とね、これが恋だ!愛だ!あの子だけだ!!の真っ直ぐさの間でもがき苦しむところだったんですよね。勝手な期待を膨らませてごめんなさい。

多分ドラマが求めていたのをきっちり描ききってるのかなってのはあるんだけど、

劇場版ではモテキとはいえ、中心にはあの長澤まさみ。最強説が浮上したとまで言われるみゆきちゃんがいるわけですね。みゆきちゃんこそ、運命の人だ。こんな僕と気の合う女性はいないよ!という展開でPerfumeと踊ってしまうくらいキラキラ胸が弾む。きっとドラマ版で幾多のモテのモテの修羅場を乗り越えてやっと君だけだと思える人に出会えたのか。良かったね。ってなるが、残念なことにみゆきちゃんには彼氏がいるために一途になりきれない。この状況は、モテキでいう好きになりきれない、まさかあの子に好かれるなんて、好かれるってことはそのさきには?!みたいな性欲先行しちゃって気持ちがついていかない、誰か一人を選べない、真っ直ぐにこの人だと思えない状況とかぶるわけだ。

だとしてだよ。映画は、モテキが物語に一切還元されてない。モテキだぁぁ!!!って叫んでたくせに、積極的にアプローチくれる久美ちゃんとなかりぃの扱い…四大ヒロインのはずの真木様の扱い…あまりにも悲しい。主人公がモテることが特に物語の中でみゆきへの気持ちをより強めるって要素にしかない。久美ちゃんとエッチしちゃうのもみゆき絡みの自暴自棄からなわけで、それはそれでいいんだけども。

なので期待してた盛大な性欲vs真っ直ぐさの戦いはなくてね。偏見と勝手な期待を寄せてしまったことは悪かったとしても、じゃぁみゆきを中心な物語として楽しめばいいと思ったらさ。

いわゆる俺のきらいじゃない寝取られ的な要素を乗り越えてですよ?

設定上は、さえない。セカンド童貞の彼が体を張って、胃を決してみゆきに対して本気で告白したあとに…。。まさかのまさか、一緒にいていい?抱きしめるだけは?最後にやらせて?って言っちゃうんだけど、俺の中ではここがどうしても気持ち悪かった。モテキが来て可愛い子と出会えて運命の人だと思ったその子に対して、最後にやらせて?って言うのは、許せないというわけでもないんだけど、あんだけ僕には君だけしかいないんだーという愛へ突っ走ってたのに、え、結局えっちできれば?それでいいの?結局性欲?本気で好きになった子でね、どうにも諦めなくちゃで情けないながらも気持ち伝えたあとに、そんなこと言えるのかなって思っちゃったんだよ。

そりゃ、わからなくもない。やれるならやりたいし、ましてみゆきちゃん、気が合って、僕にはこの子だ!!そう思えた子ならなおさらね。でもさ、もしかしたらこの先自分のことをすきになってもらえる可能性があるかもしれない、その可能性すら全部なくしちゃうくらいの言葉だし本気で好きになったと思えた人にこの人えっちしか頭にないの?って思われるよね。愛と性欲でもがいて欲しかった、一緒な面もあるけど一緒に仕切れない部分で戦って欲しかったんだよ。やれればいいのかよってなるじゃんか。

500日のサマーのジョセフくんばりに、恋愛夢想家なんでしょうかねぇ。ふられても、嫌われても、粘って、すごいよ、やらせて欲しいとか、逆に尊敬する。むしろ、情けなくなるのはこっちだし、お前そこまで本能に従えるってかっこいいだろ。男前過ぎ。

で、ハッピーエンドですから。ハッピーエンドかよぉぉぉ!!
ずるいラストだった。ふたりが笑った時、なんだか救われた気がする。
まぁ気持ち悪い。えええ。んー面白かったけど、気持ち悪い。ですね。

ちなみに大根監督のフジファブリック 夜明けのビートのPVはいつみてもかっこいい。