2011年8月1日月曜日

マイケル・ケインの声が聞きたかった

PIXER作品というとやっぱり「トイ・ストーリー」シリーズが大きい存在ですが、そのトイ・ストーリーのスタッフによって作られたのが「カーズ」ですね。「カーズ」は、調子に乗りに乗ってイライラさせる主人公マックイーンが友メーターと仲間と尊敬する人と出会い成長していく物語で、キレイな終わり方に序盤のイライラも忘れてあーさすがPIXERだったなぁと思えたものです。その「カーズ」の続編!!!

カーズ2

〈あらすじ〉不思議な魅力いっぱいの“トーキョー”で、カーレースのスター、ライトニング・マックィーンと親友のメーターの運命を変える大事件が発生。やがて、フランスのパリ、イタリアの田舎町、そしてイギリスのロンドンへと物語の舞台は移り、世界を支配しようとする巨大な陰謀が車たちの未来を奪おうとする。絶体絶命のピンチの中で、マックィーンとメーターは気づくのだった。自分たちの最大の武器は、かけがえのない友情の絆なのだと。例えひとりでは敵わなくても、仲間がいれば強くなれる…。いま、彼らの友情が世界を救う!

そもそもおれ自身が車をそんなに好きじゃないからノリきれない。というのが、この「カーズ」シリーズの決定的に残念なところなんだろうなぁと思う。擬人化された車たちの物語だからこそ、レースシーンが盛り上がるわけだし、車たちだからこその感情移入させられる場面、シーンがあるのに、そこに「車ね、、」と思ってしまうってのは致命的だ。その点、「トイ・ストーリー」はおもちゃという誰もが感傷に浸れるところをテーマにしていたんだよね、すごいな。

さて、そういうノレなさを踏まえつつも、それでもPIXER作品、ジョン・ラセター監督、「カーズ2」前作からどういう続きを見せてくれるんだろうなぁという楽しみにしていたわけです。成長したマックイーンのかっこ良さは磨きがかかってるのか?前作で1番なによりかっこよかったドック・ハドソンは?と楽しみにしていたわけですが、残念なことに思った以上に期待を裏切られてしまいました。

今作でほぼ中心に活躍するのは、前作の主人公マックイーンではなく、その親友のメーターです。物語は、ひょんなことからメーターが大事件に巻き込まれてしまった結果、奔放ながらもマックイーンへの友情とその想いから世界を救ってしまうスパイ活劇となっているわけだけども、このメーターが前作の序盤マックイーンよりもイライラする。うるさいわー空気よめないわー迷惑をかけるわで散々なのに、物語は「君は君のままでいてくれればいいんだ!!そんな君がいいんだ!ほんとに爆弾だけど、爆弾でいいよ!!」と結局そのままで終わってしまうわけです。ん?友情ってそういうこと??全然納得できなかった。このメーター君のキャラクターを愛せるかどうか!が大きな分かれ目になることは間違いないかと。。

さらに、友情?に対して疑問が浮かんでしまうからこそ、心情描写が思ったよりも薄っぺらい。台詞でなんだかんだ綺麗なこと言ってても納得できないとびっくりするほど薄っぺらくなるんだよね。最後の最後のオチにしたって、ずいぶん回りくどいオチを用意したもんだなーと。裏の裏を展開させるにしたって、まわりくど過ぎた気がします。ストーリーにPIXERらしい緻密さや、キレイな伏線回収が見受けれらなかった気がします。

そこの物語の主軸で挫けてしまったので最終的に残念だったと思ってしまったのはあるけど、さすがPIXERと思えた点もあります。今作では、オマケな役回りにまわってしまったマックイーンくんですが、ワールドグランプリでさすがの走りっぷりを見せてくれてます。レースシーンでの演出は、前作以上に磨きがかかっていて興奮しました。ライバルとの勝負としてきっちり描いてあるので、がんばれ!マックイーン!と応援できます。(そこでメーターが序盤で迷惑かけるからいらっとするんだよw)

さらにレースシーンに引けを取らないアクションシーン!擬人化された車たちのスパイ活劇ってだけでなかなか楽しめるものです。タイヤから爆弾がー!そんなワイヤーアクションできちゃうの!?って空飛べちゃうのかい!!そんな変装あり???と思いもよらないスパイっぷりにびっくりしちゃった。こういうのってやっぱり楽しいし、子供心楽しめるよね。

あと日本を舞台にしてくれているので、PIXERの凝った映像背景が日本ってだけで嬉しいもの。日本ネタを豊富に盛り込んでくれているので、親近感があります。話題になっていた「ポリリズム」も本編中ではちょろっとしか流れないものの、最後の最後のエンドロールで丸々流れてきたときには感動しました。なんてったってディズニー・PIXER作品ですから。海外でもちゃんとエンドロールで使われてるのかな??

話は少しそれますが、PIXER作品というと吹き替えですね。「トイ・ストーリー」でもウッディの唐沢寿明とバズの所ジョージとびっくりするほど親しみがある。モンスターズインクの田中も。まぁそもそもディズニー系の海外のアニメーション作品というとどうしても対象年齢が低いので吹き替えが当たり前。字幕版はそもそも公開していないことが多いから、吹き替えの声優さんに親しみがそりゃあるねということわけですが、この「カーズ2」でもメーターの声を演じているのが、ぐっさん!!でもみんな知らないでしょ?親しみないきがしたけどどうなんだろう?

ほんとに知らないときっとちっとも気づかないんじゃないのかな?って思うくらいにメーターなんだよね。カーズから5年ぶりで忘れてましたwメーターのモノマネしてますっていうくらい。ぐっさんなんだーと知っておくとまた違った印象でメーターを見れるかと思います。

声優の話で思い出したのが、俺が楽しみにしてた大好きなキャラクタードック・ハドソン!!!!!がカーズ2ではちっとも登場しなかった理由にドック・ハドソンの声優だったポール・ニューマンの亡くなってしまっていたからだそう。字幕版のオーウェン・ウィルソンやらポール・ニューマンやら今作にいたってはあの英国のスパイのおっさんの声がマイケル・ケイン!!!吹き替えしか見たことないから親しみないけど、マイケル・ケインとか大好きな役者さんが声やってたんだ!!なんて地味に感動しました。いい人選です。

ポール・ニューマンというとやっぱり「スティング」やら「ハスラー」「暴力脱獄」が思い出すわけですけども、俺の大好きだったドック・ハドソンの声をを彼がやっていたとは。。そしポール・ニューマンが亡くなられていたから登場しなかったとは。。ご冥福をお祈りします。

話はずれたけど、「カーズ2」子供向けですが、映像はさすがPIXER、細かいところまで楽しめるということでどうぞ楽しんで来てください。ちなみに、3Dで見る必要性は全く無いので注意してください。

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