2012年12月27日木曜日

2012寝取られ映画ベスト


早いことに今年ももう終わりです。興奮して書いた桐島以来、久しぶりに書きます。今年は去年よりかなりハイペースに月20本のペースで映画鑑賞が出来た。とても充実していたと思う。嗜好の偏った2012寝取られ映画ベストテンを年間ベストより一足早くお披露目する。

劇場鑑賞255本(30本の短・中編含む)より

【2012寝取られ映画ベスト】
①『僕等がいた 前後篇』(三木孝浩)
②『ベルセルク 黄金時代篇Ⅰ 覇王の卵&黄金時代篇Ⅱ ドルドレイ攻略』(窪岡俊之)
③『桐島、部活やめるってよ』(吉田大八)
④『Black&White』(マックG)
⑤『白夜』(ロベール・ブレッソン)
⑥『ドットハック セカイの向こうに』(松山洋)
⑦『ミッドナイト・イン・パリ』(ウディ・アレン)
⑧『ダークナイトライジング』(クリストファー・ノーラン)
⑨『悪の教典』(三池崇史)
⑩『テイクディスワルツ』(サラ・ポーリー)

次点『ドラゴン・タトゥーの女』『ダークシャドウ』『Jエドガー』『マリリン7日間の恋』『夢売る二人』『SHAME』『ドライブ』『ワンデイ・23年のラブストーリー』『フライトナイト』『クソがきの告白』『こっぴどい猫』

【2012寝取られワースト③】
①『ベルフラワー』
②『一枚のめぐり逢い』
③『砂漠のサーモンフィッシング』


せっかくなのでコメントを1つずつ。寝取られベスト。

①『僕等がいた』
少女漫画が正直ここまでややこしくめんどくさいとは思わなかった。純愛を語る(美化する)ために寝取られ合うしかなかったと言わんばかり。登場人物の複雑な寝取られ合いが堪能できる。前編はとにかく寝取られの空回り。そんな寝取られの亡霊に怯えて手の届かなさをひねくれる原因と素直になれない想いの強さの測りにしながら、奪い合う。本当に困ってしまう。後編、前編に描かれる若々しい恋い焦がれな寝取られは、時間を経て、面倒にも絡み取られた図々られ(図々しくされる)になったのである。前編で恋破れた主人公の親友である武内くん(高岡蒼甫)が親友の恋人のためには図々しくなれるのに親友の恋人に対しては(自分の気持ちに対して)図々しくなれない。寝取られた相手、主人公に見捨てられた恋人を勝手に任され、健気に慰め、プロポーズするも振られ、挙句に戻ってきた主人公に『お前はこの六年なにしてたんだよ!』なんて言われてしまう。武内くんのあんまりな図々られに号泣してしまった。そんな竹内くんの寝取られ回収も素晴らしく。若い恋焦がれな寝取られから、寝取られのひねくれがどこまでも図々しくなっていく様をぜひ堪能したい。

②『ベルセルクⅠ&Ⅱ』
まだ原作ベルセルクの序章のそのたったⅠとⅡなのであるが、これほど寝取られな重みを持っている映画は初めて観たと思った。それはともかく原作が偉大な寝取られ漫画だからだ。原作未読でⅠを観たのだが、物語は中途半端に終わってしまうものの、これから壮大な寝取られに合うということがヒシヒシと伝わってくる。そしてⅡで物語はどこまでいくのかと思うくらいに壮大な寝取られな重みを蓄えていく。来年公開するⅢだけでも来年の寝取られベストに入ってしまいそう。じわじわとこれから寝取られていくことになるという重たい空気をぜひ堪能したい。

③『桐島、部活やめるってよ』
橋本愛!!!徹底したカテゴリーの視線と切実な「恋愛」。ナードな、いわゆる見下げられている映画部の主人公前田(神木くん)が、イケイケ女子カテゴリーの中でもまだナードな彼らにも優しいという女の子(橋本愛)に恋をしている。ただそんな橋本愛ちゃんも、帰宅部系天然パーマ野郎と付き合っているという事実である。カテゴリーの視線の中でこうしたカテゴリーの距離感がとても辛くわかる、本当に切なくなる恋愛模様。誰でも好きな子がなんであいつと付き合うんだよ!って思ったことあるはず、それをえぐってくれる。ある種のカテゴリーが吹っ飛んだ屋上でのゾンビシーン。何より素晴らしいのが「橋本愛の鎖骨をゾンビに食いちぎらせる」を寝取られ回収にした所である!!!!(しかもその所でスタンダードだったゾンビ妄想シーンが、シネスコになる!!!)寝取られ男のせめてもの抵抗と妄想、あの瞬間の倒錯感を今年は忘れられない。

④『Black&White』
寝とりキャラvs寝取られキャラ映画。タック(トム・ハーディ〉に与えられた徹底した寝取られキャラの前提感とオチの付け方(回収も含め)まで素晴らしい。寝とりキャラとしてライバルになるFDR(クリス・パイン)と比べられ、ある女性を奪い合うお話にして、タック派FDR派とどっちがいいかな?なんてあたしFDR派とか言われたらそれでこそタックが美味しいという哀しさ‥!!! ありがとう‥?!愛すべきタック。徹底した寝取られキャラを見事に演じきったトム・ハーディの寝取られ俳優っぷりをぜひ堪能したい。

⑤白夜
年間ベストには旧作を入れないことにしている(旧作でベストを作ろうとも思っている)が、寝取られ映画ベストにはぜひ入れておきたい作品。伝説の作品だということで、観に行ったブレッソンの『白夜』。うまく言葉に出来ない。なんて愛おしいと思えた作品だったか。もう本当にめんどくさい、ここまでめんどくさくなれちゃうのかっていう(変態)なんだけど、そんな変態寝取られ男の甘ったるい、わかっててドツボにハマっていく、頭の中を覗きこんでしまった。音楽がまた素晴らしいので寝取られ幻想とも言うべき、甘い時間を堪能したい。

⑥ドットハック セカイの向こうに
何がどう寝取られ的な倒錯に満ちているかというと、主人公の女の子に恋している男の子がバーチャルなネトゲの世界でその子に告白するのだが、別の友だちだと勘違いされてしまう。この!この!事態を!ほんとに最後の最後まで焦らし続ける。物語は、ネットのセカイでの交流「僕たちは僕たちが思っている以上に繋がっているのかもしれない」と無関係の中でのつながりたい気持ちを軸に発展して解決までいくのに。その片思いの男の繋がりたい気持ち、恋する気持ちは、思っている以上というか、もう完全につながってないんですけど…。というね。回収もしてくれないし!ああ、焦らされた!!気持ちがまるで伝わっていないけど、それすら知らずに頑張り続ける片思いの男の子を応援したい。

⑦『ミッドナイト・イン・パリ』
年間ベストでも語りたいのであまり書きたくないのだけれど、やはりウディ・アレン御大、寝取られ感性が高すぎる。物語で語られる過去の黄金時代への憧れをもつ主人公が、最終的に気づく、どの時代でも同じように当時代を憂いているというこの感覚が、ウディ・アレンらしい皮肉にも取れるけど、寝取られ感性によるところだと思えてしまうような。そしてさすがウディ・アレン、相変わらず寝取られ要素がある。物語の中で、主人公は妻をさらっと寝取られてしまうわけだが、そのことに気づいてしまうまでの流れの見事なこと。そして何より素晴らしいのが、雨の中のパリ、レア・セドゥの組み合わせで寝取られ回収をしてしまうところ。いやぁたまらない。ウディ・アレンの洗練された寝取られ感性、美しすぎる寝取られ回収を堪能したい。

⑧『ダークナイトライジング』
クリストファー・ノーランが大傑作「ダークナイト」の悪役ジョーカーという切り札を失ってしまい、ノーランバットマン最終章で悪役をどうするのかと散々言われてきて登場したのがトム・ハーディ演じるベインである。このベイン、序盤はミスリードとして影の同盟の最強野郎って事になっているのだけれど、蓋を開けてみれば、ただの寝取られ男だった!!しかも、バットマンにも寝取られる!!ああああ!!!可愛いよベイン。バットマンにとどめを刺さずに刺し傷そのままゆっくり死なせなさいなんて言われても、殺そうとしちゃうのは、そりゃ寝取られた相手だからだよね。で、結局回収も何もなく、キャットウーマンにズドーン。ああ…。トム・ハーディの寝取られ俳優っぷりはマスクをしてもなおであり、ノーラン、ジョーカーの次に寝取られな悪役を持ってきてしまったあたりがなんだかたまらなく愛おしい。

⑨『悪の教典』
残念ながら他の作品のような寝取られが映画自体にあるわけではなく、ちょっと別枠なのだけれど、どうしても寝取られベストに入れてしまいたかったという作品。寝取られに教師と生徒はつきものでしょう。人気者の教師ハスミンは、ある女子生徒に手を出しどっぷり堕ちさせていく。兎にも角にも、その女子生徒がめちゃくちゃ好みすぎて悶絶してしまったのがこのランクインの原因である。出来ればその子のことが好きな男の子を出してくれたらよかったと思うんだけれど、脳内補完があまりに容易であった。結果、ショットガンで生徒を殺しまくるハスミンのもろもろ完全犯罪にボロがでるのは、この女子生徒を殺そうというところで他の生徒に観られてしまうから。それは勝手な寝取られ男子感覚で寝取りの報いですらあったという。教師に堕ちていく好きな女の子シチュエーションで悶えたい(個人差大いにあり)

⑩テイク・ディス・ワルツ
恥じらいのなくなった妻と恋する乙女を絶妙に演じるさすがのミシェルウィリアムズ。女性監督ならではの生々しさか。不貞ではないし、恋の激情を否定できない、理解を示すセスの姿勢に涙する。責められるとしたら本人だけだという現実か。寝取られ回収は、、作家デビューという元妻の夢を寝取られ旦那が叶える。何故か!何故か倒錯感がなかった。もう本当にアラレもなく、女性監督が描いているからこそ、寝取られとして見れなくなってしまう、恋の激情と肯定されていくような感覚に倒錯感は覚えられず、大回転チラ見せ場面では、背筋が凍ってしまった。いや、これほど恐ろしい寝取られ映画を観たことがあったろうか…寝取られ好きとか言ってる君、本当に寝取られに堪えられますか?と言われている感覚をぜひ堪能したい


次点・軽くコメントを。

『ドラゴン・タトゥーの女』キャラ萌えと届かない思い
『ダークシャドウ』寝取られ魔女の恨み辛み
『Jエドガー』同性愛だからこその寝取られ感、驚くべき純愛
『マリリン7日間の恋』マリリンの天性の美貌と魅力に魔性性に惑わされる主人公。そんな彼に結果弄ばれたルーシーは、ふふ、いい薬になったわねと釘をさす。寝取られっ子の真価がここに。
『SHAME』同僚に妹が寝取られてしまうけど、セックス依存症で否応なしに寝取り続けてもしまうような男の哀愁
『ドライブ』人妻を好きになってしまったんである。ああ。
『ワンデイ 23年のラブストーリー』いやぁこれベスト級だよね!!くうううう!23年の寝取られストーリー。彼女に寝取られな想いをさせ続けた代償は大きかった…。
『フライトナイト』彼女がドラキュラにされちゃうよー!
『クソがきの告白』熱量のある寝取られ
『こっぴどい猫』魔性女に騙される、寝取られおやじね。

で、ワースト3。

①『ベルフラワー』失恋暴走、寝取られ映画にして正直ここまでノレないとは思ってもみなかった。男が被害者たれすぎるし、女の子の描き方が酷い。寝取られ回収に火がぶわぁ!で世界が煌めかれても。救いは親友がいつまでも優しい。この映画が楽しめるような男的な感慨があまりにもなさすぎたようです。うーん。

②『一枚のめぐり逢い』戦場で拾った一枚の写真からいかにもなラブロマンスな展開、良い話ですが、元旦那が!!!元旦那がぁ!!! 驚くほど嫌なやつを置いてくれてこのあとどうすんだよ?まさかな(笑)と思ってたら…ほんと元旦那の最後それでいいの?!!あまりにむごい寝取られ回収に唖然。

③『砂漠でサーモンフィッシング』物語の中でうっすーい寝取られっぷりに愕然とする。寝取られをやたら良心的で誠意と信じる心と爽やかさで乗り切ろうとしたからなのか、妙に気持ち悪い。なんだかな。ねとねとられな帰還兵ロバートを想って泣きたい。

読んでくださってありがとうございました。ホントに嗜好の偏った、曝け出した寝取られベストでしたが、面白がっていただければ幸いです。

0 件のコメント: